王滝出場に向けておすすめ機材&セッティング
当店でも「王滝に申し込みました!」というお客様がちらほら耳に入ってきたので、もうそんなシーズンなんだなと・・・・。
セルフディスカバリーアドベンチャーin王滝(通称:王滝)に参加したことがある方ならわかると思いますが、初めてチャレンジする方には、痛い思いをしないように機材選びやセッティングについて解説していこうかと思います。
そもそも
【パンクが多い王滝?】
今まで何度か出られた方の中では「パンク地獄」という苦い経験をされている方も少なくはないはずです。
私も過去に出場した王滝では7回パンクしたことがあります(^^;)
さらにはそれにより、予定していた運動時間をはるかに上回る走行時間になり、持っていた補給食も足りず、ハンガーノック(おなかペコペコ状態)になって散々な思いをしたことがあります。
その次に参加した同大会では、「対策」をしっかりすることで、100kmをノートラブルで5時間半で完走して結果として年代別3位でした。
やっぱり「機材」や「走り方」って大切ですね!
(1度目は26フルサス100mmトラベルで、2度目は26ハードテール100㎜トラベルで出場)
ロードバイクだと平地とヒルクライムで、ホイールやギア比など変更したりしますが、MTBは「タイヤ」と「空気圧」「サスペンションセッティング」「ハンドルポジション」が、かなり重要です。
岩がゴロゴロしているガレ場やロックセクションは、タイヤにダメージを与えやすく、比較的王滝のジープロードではその状況が多く「パンク地獄」を味わいやすいです。
さらにご自身の体力やスキル面もしっかり把握しておきましょう。
つまり、その方の「レベル」においても求められる機材もが変わってきます。
~王滝に向いた機材とは?~
【バイク】
早いタイムで走りきるための基本機材は
「フルサスペンションのクロカンバイク(サストラベル100㎜程)」
で良いと思います。
しかし、完走が目標の方や、100kmを7時間かけて走る方にとっては、クロカン機材では辛すぎます。
一般人にとってはショートトラベルな「トレイルバイク」の方が安心です。
サストラベルが120~130㎜もあれば、疲れた終盤もしっかりサスペンションが仕事をしてくれます。
さらにフルサスなら、サドルに座っていられる時間が圧倒的に長くなります。
そのため「登り」も「下り」も体力を温存出来ます。
長い時間振動が身体に伝わりますので、その振動をなるべく抑えてあげる機材を選ぶのが完走への近道です。(翌日の疲れも全然違います)
【ホイール直径】
ホイール直径は説明するまでもなく29です。
直径大きい方が失速しません。
下りも勝手に加速していきます。
【タイヤ】
☆パターン☆
センターノブが転がりの軽いものが基本スタイルです。
しかし、ダウンヒルに不安がある方はフロントタイヤに比較的軽量なトレイル系タイヤを履かせても良いでしょう。
万が一のブレーキングで前後のグリップの良いトレイルタイヤなら安心です。
さらにコーナーでのサイドグリップを尊重して、サイドノブがしっかりあるものを選べば、もっと怖くないはずです。
メーカー別お勧めタイヤ:
・コンチネンタル=クロスキング、(攻めタイヤとしてはレースキング)
・IRC=ミブロマラソン(攻めタイヤとしてはG-CLAW)
・MAXXS=アーデントレース(攻めタイヤとしてはアスペンやアイコン)
・スペシャライズド=グランドコントロール(攻めタイヤとしてはファストトラック コントロール)
補足:守りのタイヤをフロントへ、攻めタイヤをリアタイヤに持っていく方法が一番バランスが取れているかもしれませんが、当然リアタイヤはパンクしやすい状況になりますので、初チャレンジの方は無理しすぎないように!
☆重量☆
タイヤは「重量」をしっかり意識しましょう。
軽いタイヤはゼッタイにダメです!!
軽い=薄い
ので、すぐに鋭利な岩で切れてしまいます。
軽量なクロカンタイヤはトレッド部分もとても薄いですから、パックリと切れてしまいますよ。
29インチなら「比較的軽量なトレイルタイヤ」=700~800gくらいで良いかと。
過去に7回パンクした時の私のタイヤは、26インチで400g台のタイヤでした笑
下調べせずに臨んだ自分の責任ですね笑
☆太さ☆
・攻めてる方=2.1~2.2
・基本=2.2~2.4
そんな感じでしょうか。
もちろん太いと振動吸収力は増えて、グリップも増しますので安全度は高まります。
細いとタイヤ重量が軽くなりますので、その分登りが軽いです。
(同種のタイヤで2.1→2.3だと約50~100g程軽くなります)
なお、バイクがハードテールとフルサスでも状況が変わってきます。
フルサスなら、多少細めのタイヤでも体へのダメージは減らせるでしょう。
間違っても一般人が「ハードテール×2.0太さのタイヤ」では走らないように・・・。
☆空気圧☆
私は普段通り(オフロードを走るときの空気圧)です。
しかし、体重が重い方で、リムウチパンクを何度も経験されている方は、やむを得ず若干高めにしても良いかと思います。
ロックセクションでのリムウチリスクを下げるためですね。
しかし、やはりハードテールではあまりやりたくはない手法です。
おとなしく下りはゆっくり・・・つまり「ノートラブル走行」に徹するのであれば、いつも通りの空気圧で良いと思います。
【サスペンション】
☆エア調整☆
ご自身の標準的なセッティングで良いと思います。
もし、サグ少なめを好んで乗っている方は、いつもよりもサグ多めにしましょう。
エンデュランス系のオフロード走行において、プッシュを積極的に入れつつコーナーを曲がったり、ジャンプやドロップは無いので、ボトムレストークンをいくつか入れている方なら、いつもよりも一個抜いてもいいでしょう。
その方がサス全域で有効的に使えると思います。
王滝ではいないと思いますが、下りを攻める方はプログレッシヴ感もいつも通りで良いでしょう。
☆コンプレッション☆
3段階で調整できるタイプなら中間。
下りに入ったらフルオープンにします。
2段階ならばフルオープンを優先して、フロントはロック機能があれば、スムースな路面でのダンシング時にのみロックさせてもよいかと思います。
2022年での王滝において、私の乗るEPICにはスペシャライズドのブレインが前後に搭載されていましたが、リアは基本的に使っていませんでしたし、フロントはパレード区間とスムーズな路面での登り区間でダンシングをするときのみ使っていました。
基本的には坦々とペダリングし続けるだけなので、サスペンションは素直に小さいバンプでも動いてくれるようなセッティングが疲れなくてよいと思います。
☆リバウンド☆
ご自身の標準的なセッティングで良いと思います
戻りを早める必要もないですし、遅くする必要もないと思います。
しかし、ガレ場のダウンヒル中はどちらかというと遅い方が弊害は多いでしょうか。
【サドル高さ】
ペダリング重視の高さが基本です。
7時間以上かけてゆっくりペースで走る方や、極端に下りが苦手な方は下りに入ったら若干サドルを下げても良いでしょう。
その場合はクイックレバーでサドル高さが変えられる状態にするといいです。
ボルト締めのシートクランプを、現場でアレコレするくらいならそのまま下りましょう。
※ネジが舐めたり折れてしまう機材トラブルを避けるため
なお、下げたら、ペダリングセクションに入ったらすぐに高さを戻して下さい。
長い時間乗りますから、無理して低いサドル高で走り続けると、膝を傷めてしまう可能性もあります。
やっぱりドロッパーポスト楽ですよね(^-^)
【ハンドルポジション】
乗車時間が長いわけですから、ハンドルはカリカリのクロカンポジションよりもアップライトな姿勢にしましょう。
トレイルバイクならいつも通りで。
クロカンバイクなら、いつもよりも高く&近くしておきましょうね。
☆バーエンドバーの有効性☆
私が出場した時は26インチ時代でしたので、バーエンドバーを好んで使っていました。
最近はハンドル幅も広くなって使われなくなりましたね。
トップライダーの方は運動時間も短いので、付けなくて良いと思います。
しかし、7時間を超える時間で自転車に乗り続ける場合は、あった方が楽です。
ロードバイクのドロップバーと同じように、上体の姿勢変化をつけられた方が疲労分散に役立ちます。
「エルゴン社」から出ているようなエルゴノミック形状のグリップ+バーエンドもとてもお勧めですよ。
リラックスをしてハンドルを握れる工夫>>
私が最近使っているのは、「TOGS(トグ)」です。
ブレーキレバーの上に手を軽く乗せて、リラックスしてハンドルを握れます。
TOGSの突起によって、とっさの路面からの振動がきてもハンドルから手が外れずらいですね。
長時間のライドではポジションの変化を持たせられる状態にすることで、とても楽になりますよ。
追記:
1年越しに、持ち物やトラブルに対しての記事を書きました笑笑
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