チューブレスレディタイヤの運用について

昨今、多くのチューブレスタイヤやチューブレス対応ホイールが、軽量化のためにチューブレスレディになっております。
👉シューブレスレディ・・・・

すなわち

「シーラント使用によるチューブレス化」は、ロードやマウンバイク、シクロクロスなど、様々なジャンルで行われています。

タイヤとリムは夫々チューブレスに対応しているものでないとチューブレスとして使えませんのでご注意を。(非対応品でのチューブレス化などの魔改造は当店は行いません)


そして、タイヤの中に入れるシーラント剤は、タイヤとリムとの密着や、僅かな隙間を埋める事で、空気漏れを防ぐというシール性向上のためにも必要不可欠。
私は、チューブレスレディ構造ではない「チューブレス」のタイプでも密着性を良くする為にシーラントを入れることをお勧めしています。

また、シーラントはタイヤに針やクギが刺さってしまった時に穴を塞いでくれ、パンク修理剤としての役割も果たします。
↑こちらはトレイル走行中におけるパンクでした。
おろしたてのタイヤでガッカリな感じ。笑
穴が4mmほどで大きかったので、固まるのに時間がかかりましたね。
空気がすぐに抜けてしまったので、携帯ポンプで空気を継ぎ足し入れて、穴が空いた場所を下に向けて5分ほどそっとしておきました。
その後また空気を入れて、もう5分ほど下に向けておいたら、なんとか塞がり、下山まで何事もなく乗っていられましたよ。

流石に穴が大きかったためにその後タイヤは交換しましたけど、いちいちトレイルの中でタイヤを外す事が無かったので助かりました。

この様に、低圧走行&エア容量が大きいという条件下で使われるMTBほど穴を塞ぐ効果は高く、ロードだと高圧のためその効果は薄くなります。
MTBだとタイヤ交換の際にタイヤを外したら、「中からクギが見つかる」ということも。(本人刺さった意識は無い)
つまりブスっ!と刺さってタイヤのトレッドを貫通しても穴を塞いで何事もなく走っていたのです。
多少のエア圧の低下はあったと思いますが、エア容量の大きいMTBのタイヤだからこそ、気にならず走っていたのでしょうね。
ロードの場合はそこまでのパンク修理力はありませんが、画鋲が刺さった程度ならなんとかなりますよ。

しかし、そもそもシーラント剤は、タイヤの中でタプタプしていて水っぽい状態である必要がありますが、1年ほど経過すると、もうほとんど水気は残っておらずゴムが固まっています。


☆タイヤをはめる直前の状態👇

☆1年後の状態👇

この様にタイヤの中で水分がほとんど蒸発してしまい、固まっています。

ちなみに、かつて私の使っていたタイヤは、乾いている上に裏側にびっしりカビのようなものが繁殖していたこともありましたね笑

カビはどうでも良いのですが、本来のシーラントの効果と役割を持続させるためには、定期的(最低1年おき)に内部を清掃し、再度新しいシーラント剤を入れ直さないといけません。

レース用途の方なら、半年に一回くらいはやった方が良いかもしれませんね。

しかしチューブレスタイヤはビート部分が大変デリケートで、何度もつけ外しを繰り返すのは控えたいところ。
特にロードのチューブレスタイヤは、かなりデリケートです。

一度リムからビートを外すとビートが傷ついたりして、再装着した際に機密性が低下して空気漏れが多くなったりします。しかもビートが伸びてしまって空気を入れてもビートを上げ辛くなってしまいます。

伸びすぎて二度とビートが上げられなくなる・・・なんてことも(^-^;

なので、あまり外したくは無いですね。

特にロードは!

リムとタイヤの相性もあるので一概に言えませんけど。。。


そこで、バルブからシーラントを再注入する方法もあります。
その場合の注意としては、シーラントの効果を低下させない為にも前回使ったシーラントと同じシーラントを入れてほしいです。

これで、引き続きシューブレスレディタイヤとして使い続けられますね。


とはいえ!

タイヤ内とリム内壁の清掃をしないでバルブ注入を行う事のデメリットもあるんです。


リムが金属リムの場合シーラント剤のPHの関係で「リムの腐食」を強く招く恐れがあります。
シーラント剤もメーカーにより様々ですが、アルカリ性のシーラント剤を継ぎ足せば、どんどん内部のPH値は色濃くなりますよね。

攻撃性を高めてリムがボロボロになってしまうかも??

なのでなるべくはお掃除した後の方がいいです。


そのままバルブ注入だとリムが痛むし、タイヤを外せばビートが伸びるし痛む・・・。


「じゃあどうすりゃいいの!」


って話になりますが、そもそもシューブレスで使用するのは、

「そこそこの使用頻度の方がやるべきなのか・・・」との考えに行きつきます。

つまり、使用頻度が多い方なら、1年以上同じタイヤを使い続けませんよね?

ロードのタイヤの使用限界は、およそ3000kmが基準になりますので、まず年間で3000km乗りますか?

という事です。

もし乗らなければチューブド仕様の方が利便性は高いと言えます。

割り切って1年おきに新しいタイヤに買い替えるのも、それはそれで良い判断でもあります。

シーラントがどうのという問題でなく、1年経てばトレッドのゴムは消耗していなくとも表面の劣化は進んでいるので、グリップ力も落ち込んでいます。特にコーナリング中のグリップ力はかなり低下してます。

なので、「毎年春前にタイヤ交換をする」というように、習慣的に交換をすれば、そのシーズン気持ちよく走れますよね(*^_^*)


ここのところロードでも

チューブレスレディ対応のホイールやタイヤメーカーも新たに増えてきたので、以上のご案内をさせていただきました!

しかし、ロードのチューブレスが発売されて、もう10年以上は経ちましたかね?

ハッチンソンとIRCしか出していなかった頃と比べれば、展開メーカーも増えて色々選べるようになりましたね(^-^)

なので試したくなる気持ちも高まります。


ちなみに私は

MTB(MTBでも山を走るジャンル)は、チューブレスレディ派。

ロードはチューブド(クリンチャー)派です。

ロードレースでの「究極系」を望むなら未だにチューブラー派です。

まぁ色々好みや考え方も分かれますので、あくまでも私の好みの話ですけど。


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